2026/10/22

- 商標区分一覧|商品・サービスを分ける全45類
- 商標区分の調べ方|J-PlatPatで指定商品・指定役務を検索する
- 複数事業の商標区分はどう選ぶ?AIブランドの例で考える
- 日本で商標出願する前に確認したい区分選びのチェックリスト
- 商標区分のよくある質問
- GenApeでブランドの事業内容と商標区分の検討を整理しよう
適用範囲: 本記事は、2026年10月時点の制度を前提に、日本国内で特許庁(JPO)へ行う商標登録出願を扱います。マドリッド協定議定書に基づく国際登録出願や外国での出願には、別途確認すべき手続があります。商標区分の説明は、日本での指定商品・指定役務の選択に限定しています。
商標区分を選ぶとき、最初に考えるべきなのは会社の業種ではなく、商標を使用する商品・サービスの具体的な内容です。日本ではニース国際分類に基づく全45類が用いられますが、区分番号を決めるだけで、その区分に含まれるすべての商品・役務を指定したことにはなりません。
本記事では、全45類の概要、J-PlatPatを使った商品・役務名の調べ方、複数事業を展開するブランドの区分選びを紹介します。日本特有の「類似群コード」「小売等役務」、出願後の補正、検索で適切な名称が見つからない場合の注意点も確認しましょう。
商標区分一覧|商品・サービスを分ける全45類
ニース国際分類では、第1類から第34類が商品、第35類から第45類が役務(サービス)です。日本の出願では、商標を使用する具体的な「指定商品・指定役務」を記載し、それぞれが属する区分を示します。
区分は商品・サービスを整理するための枠組みです。同じ区分内にあるだけで商品・役務が必ず類似するわけではなく、異なる区分だから必ず非類似となるわけでもありません。権利の範囲や先行商標との関係は、区分番号だけでは判断できません。
以下は45類をつかむための要約であり、そのまま願書に記載できる正式な指定表示の一覧ではありません。2026年の分類を確認する際は、特許庁の「商品・サービス国際分類表〔第13-2026版〕」を参照してください。日本の商品・役務の類似関係については、後述する類似商品・役務審査基準で確認します。どちらも2026年1月1日以降の出願に対応していますが、国際分類表と日本の類似審査基準は役割が異なります。
| 区分 | 商品の主な分野 | 区分 | 商品の主な分野 | 区分 | 役務の主な分野 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1類 | 工業・科学・農業用の化学品 | 第18類 | かばん、革製品、傘 | 第35類 | 広告、事業管理、一定の小売等役務 |
| 第2類 | 塗料、ワニス、着色剤 | 第19類 | 金属製以外の建築材料 | 第36類 | 保険、金融、不動産 |
| 第3類 | 化粧品、香料、洗浄剤 | 第20類 | 家具、鏡、一定の室内装飾品 | 第37類 | 建設、設置、修理 |
| 第4類 | 工業用油、潤滑剤、燃料 | 第21類 | 家庭・台所用器具、容器 | 第38類 | 電気通信 |
| 第5類 | 医薬品、医療用製剤、一定の栄養補助食品 | 第22類 | ロープ、テント、繊維原料 | 第39類 | 輸送、こん包、保管 |
| 第6類 | 卑金属、金属製建築材料 | 第23類 | 織物用糸 | 第40類 | 材料処理、他人のための一定の製造加工 |
| 第7類 | 機械、工作機械、一定の原動機 | 第24類 | 織物、家庭用繊維製品 | 第41類 | 教育、訓練、娯楽 |
| 第8類 | 手動工具、手動式器具 | 第25類 | 被服、履物、帽子 | 第42類 | 科学技術サービス、ソフトウェア開発、一定のオンラインソフトウェア提供 |
| 第9類 | コンピューター、ダウンロード可能なソフトウェア、電子機器 | 第26類 | レース、刺しゅう、ボタン、裁縫用品 | 第43類 | 飲食物の提供、一時宿泊 |
| 第10類 | 医療・歯科・獣医科用機器 | 第27類 | じゅうたん、マット、床敷物 | 第44類 | 医療、美容、農業、獣医療 |
| 第11類 | 照明、加熱、冷却、衛生設備 | 第28類 | ゲーム、玩具、運動用品 | 第45類 | 法律、安全、一定の個人向けサービス |
| 第12類 | 乗物、移動用装置 | 第29類 | 肉、乳製品、一定の加工食品 | — | — |
| 第13類 | 銃砲、弾薬、火薬 | 第30類 | コーヒー、茶、パン、菓子、食品 | — | — |
| 第14類 | 宝飾品、貴金属、時計 | 第31類 | 未加工農産物、生鮮野菜・果実、生きている動物 | — | — |
| 第15類 | 楽器 | 第32類 | ビール、清涼飲料 | — | — |
| 第16類 | 紙製品、印刷物、文房具 | 第33類 | ビール以外の酒類 | — | — |
| 第17類 | ゴム、半加工プラスチック、絶縁材料 | 第34類 | たばこ、喫煙用品 | — | — |
横に並ぶ区分同士に、特別な法律上の関連があるわけではありません。表は省スペースのために並列表示しています。
業種名ではなく、実際の商品・役務から整理する
「AI企業」「ECサイト」「教育関連事業」といった業種名だけでは、指定する商品・役務は決まりません。顧客に何を提供するのか、その機能と提供形態を分けて記録することが重要です。
ブランド名やロゴは商品・サービスの出所を示すものですが、ロゴの見た目から区分が決まるわけではありません。両者の違いはGenApeの商標とロゴのガイドでも整理できます。
たとえば一つのブランドが、ダウンロード型ソフトウェア、ブラウザで利用するオンラインアプリ、企業向け広告文の制作、研修講座を扱うことがあります。これらをすべて「AI関連」という理由で一つの区分にまとめることはできません。
すでに提供しているものと、具体的に使用予定のあるものを分けておきましょう。特許庁は、願書の指定商品・役務について、商標の使用または使用予定があることを求めています。具体的な裏付けのない将来の思いつきを、無条件に広く指定できるわけではありません。
商標登録出願の全体像はGenApeの商標登録ガイドを参照し、実際の国内手続は特許庁の公式資料で確認してください。
商標区分の調べ方|J-PlatPatで指定商品・指定役務を検索する
日本の区分選びでは、J-PlatPatの商品・役務名検索が役立ちます。名称を手掛かりに、区分や類似群コード、収録元の情報を確認できる検索サービスです。
ただし、検索結果に表示された語句が、すべて同じ立場の「採用可能な指定表示」を意味するわけではありません。また商品・役務名の検索と、商標そのものの登録可能性の調査は別の作業です。

商品・サービスを具体的な名称に書き出す
最初は「何を」「誰に」「どのように提供するか」を短い文章にします。「AIツール」で止めず、ダウンロードするプログラムなのか、オンラインで利用するサービスなのか、広告制作や講習なのかを分けてください。
ソフトウェアの場合は機能や用途、提供形態も確認しましょう。小売等役務を検討する場合には、商品の販売と独立した役務の指定を混同しないことが重要です。
これは検索の準備に役立つ作業手順であり、法律で定められた「四段階の出願手続」ではありません。
J-PlatPatの商品・役務名検索で候補を調べる
J-PlatPatの商品・役務名検索では、語句、区分、類似群コードなどを使って商品・役務名を調べられます。2026年に出願する場合は、画面で**「国際分類第13-2026版」**を選択しているかも確認してください。
検索結果の「データ種別」に注目しましょう。類似商品・役務審査基準、ニース分類、TM5 IDリスト、審査において採用された名称、採用できない名称などが区別されています。語句を見つけたというだけで、その語句が自分の出願に適切だと決めつけないでください。
内容を確認する際は、特許庁が公表する2026年対応の類似商品・役務審査基準も参照します。国際分類は区分の枠組みであり、類似群コードは商品・役務の類似関係を審査・検索するための手掛かりです。両者を同じものとして扱わないようにしましょう。
区分・類似群コード・表示の採用状況を確認する
区分だけで選ばず、名称の意味と実際の提供内容を照合します。
| 確認項目 | 確認する質問 | 注意点 |
| 提供内容 | 顧客が受け取る商品・サービスは何か | 業種名だけでは特定できない |
| 指定表示 | 名称は内容を明確に表しているか | 検索語と正式な指定表示は同一とは限らない |
| 区分 | 該当する区分はどれか | 区分番号だけで保護範囲は決まらない |
| 類似群コード | コードと対象の関係は何か | ニース区分の番号ではなく類似判断の資料 |
| データ種別 | 基準・参考表示・採用例・不可表示のどれか | 検索結果の採用状況を区別する |
| ソフトウェア | ダウンロード型か、オンライン提供か | 商品と役務の性質を確認する |
| 小売等役務 | どのような小売等の便益を提供するか | 商品の販売と同じ指定ではない |
| 使用・使用予定 | 商標の使用または使用予定があるか | 形式的な候補の列挙だけでは不十分な場合がある |
特許庁の「商品・役務を指定する際の御注意」には、指定表示や使用・使用予定に関する留意点が記載されています。
先行商標の存在は別途調べます。GenApeの商標検索ガイドで考え方を整理してください。実際の日本の出願・登録情報はJ-PlatPatの商標検索を利用してください。類似群コードだけで侵害や登録可否が確定するものでもありません。
複数事業の商標区分はどう選ぶ?AIブランドの例で考える
一つの商標で複数の事業を展開する場合は、それぞれの事業を商品または役務として分け、該当する表示と区分を調べます。
架空のAIコンテンツ企業を考えましょう。この企業は、文章作成ソフトのダウンロード販売、ブラウザ型AI文章作成ツールの提供、顧客企業向けの広告コピー制作、AIライティング講座を行っています。
ブランドの視覚的な方向性を検討する段階では、GenApe AI Logo Generatorを使ってロゴ案を整理することもできます。ただし、ロゴ生成は区分の判定や先行商標の調査、商標権の取得を代行するものではありません。

次の表は、事業内容から調査の方向を組み立てた仮定の例です。特許庁が特定の指定商品・役務表示を承認した一覧ではありません。
| 事業内容 | 顧客に提供するもの | 調査する区分候補 | 必ず確認する点 |
| ダウンロード型AI文章作成ソフト | ダウンロードして使用するプログラム | 第9類 | ソフトウェアの用途・機能と指定表示 |
| オンライン型AI文章作成ツール | オンラインで利用するソフトウェア機能 | 第42類 | 実際の提供形態と役務の内容 |
| 顧客企業向け広告コピー制作 | 他社の広告・宣伝に関するサービス | 第35類 | 自社の宣伝活動と他人向け広告役務を区別 |
| AI文章作成講座 | 受講者への教育・研修 | 第41類 | 独立した教育役務か、単なる製品案内か |
第9・42・35・41類は候補となる調査方向であって、すべてのAI企業に必要な組み合わせではありません。個別の指定表示が日本で採用できるかどうかは、現行の資料と具体的な事業内容を踏まえて確認する必要があります。
同じAI技術を利用していても、社内で広告文を作ることと、他社から広告制作を受託することは同じではありません。また、製品の操作説明を掲載するだけで、直ちに独立した教育サービスを提供しているとは限りません。
| 商品・役務の候補 | 現状 | 区分候補 | 次に確認すること |
| ダウンロード型文章作成ソフト | 提供中または具体的な提供予定 | 第9類 | 機能、指定表示、使用予定 |
| オンラインAIアプリ | 提供中または具体的な提供予定 | 第42類 | 役務の性質、提供形態 |
| 他社向け広告文制作 | 提供中または具体的な提供予定 | 第35類 | 広告役務としての具体的な実態 |
| AIライティング講座 | 提供中または具体的な提供予定 | 第41類 | 研修内容、指定役務の表示 |
これは事業整理のための表で、願書や法律上の使用意思を証明するものではありません。実際に展開する商品・役務と、漠然とした将来構想を区別して調査してください。
日本で商標出願する前に確認したい区分選びのチェックリスト
出願前には、指定商品・指定役務の内容、区分、使用・使用予定と、必要に応じて先行商標を点検します。以下には法律上重要な確認事項と任意の準備作業が含まれますが、すべてが独立した法定手続という意味ではありません。
指定商品・指定役務を明確にする: 何に商標を使用するか、具体的な内容を書き出す。
最新の分類版を確認する: 2026年出願に適用される資料を使う。
J-PlatPatで表示を確認する: 名称だけでなくデータ種別・区分・類似群コードを見る。
商品と役務を区別する: ソフトウェアや小売等役務では提供形態も確認する。
使用または使用予定を確認する: 将来の案を無条件にすべて指定しない。
複数事業を個別に検討する: 一つのブランドだから一つの区分とは限らない。
先行商標は別に調査する: 正しい区分でも登録可能性は保証されない。
補正に頼りすぎない: 出願後に新たな商品・役務を自由に追加できるわけではない。
検討事項を記録する: 社内メモや一覧表は任意の準備資料として使う。
必要に応じて専門家に相談する: 指定表示・補正・国際出願の判断が難しい場合は確認する。
出願書類の記載方法や指定商品・役務の取扱いは、特許庁の「商標制度に関するよくある質問」を確認してください。指定商品・指定役務の注意点は前述の特許庁資料も参照してください。このチェックリストは区分選びのためのもので、商標出願手続全体の説明ではありません。
商標区分のよくある質問
商品の販売と小売等役務は同じ区分で出願できる?
同じものとして自動的に扱うことはできません。 販売する商品自体はその性質に応じた商品区分で指定します。一方、日本には、第35類で検討される「小売等役務」という役務の制度があります。
小売等役務は、商品の小売または卸売の業務において顧客に対して行う便益の提供に関する役務です。何を取り扱い、どのような役務を提供するかによって指定表示を確認します。商品を売る事実だけから、必要な指定役務が一律に決まるわけではありません。
商品と小売等役務は指定対象として区別されますが、両者に類似関係が認められる可能性まで否定するものではありません。前述の特許庁「類似商品・役務審査基準」や具体的な事案を確認する必要があります。
出願後に間違った商標区分を変更・補正できる?
内容と手続段階によって異なります。区分を誤記した場合の補正や、指定商品・役務の一部削除・範囲の減縮が認められる場合はありますが、出願時に記載していない商品・役務を自由に追加できるわけではありません。
日本の補正では、出願内容の要旨を変更するかが重要です。単純な誤記の訂正、内容の明確化、範囲の減縮と、指定範囲の拡張は同一ではありません。別の区分へ移せるかも、元の指定内容と補正の性質、手続の段階に応じて判断されます。
特許庁は「手続補正書(商標出願の指定商品又は指定役務の補正)の書き方」で、認められる補正の例と増加を認めない扱いを示しています。単に手数料を追加すれば任意に区分を増やせる、と考えないでください。
J-PlatPatで指定商品・指定役務の名称が見つからない場合は?
まず言い換えや関連語で検索し、適用する分類版とデータ種別を確認してください。まったく同じ表現が検索できないからといって、その商品・役務を必ず指定できないと結論づけることはできません。
ただし、名称が自由に認められるわけでもありません。商品・役務の内容が明確で、指定表示として適切であることが必要です。検索結果にある参考表示や過去の採用例が、そのままあらゆる出願で受理される保証にはなりません。
最終的には前述のJ-PlatPatの商品・役務名検索と特許庁の指定商品・指定役務に関する注意事項をあわせて確認し、判断が難しい場合は専門家に相談してください。
GenApeでブランドの事業内容と商標区分の検討を整理しよう
区分を検討するときは、現在の商品・役務、提供形態、具体的な事業計画を一覧にすることが役立ちます。GenApeのコンテンツ制作機能やブランドデザイン機能は、こうした情報を整理し、チーム内の認識をそろえるための補助として利用できます。ただし、指定表示の適否や商標登録の可否を判定するものではありません。
さらに立体的なロゴ表現を検討したい場合は、GenApe AI 3D Logo Generatorも活用できます。ロゴを作成すること自体で商標権が生じたり、登録が保証されたりするわけではありません。
まずは自社が提供する商品・サービスを具体的に整理しましょう。そのうえでJ-PlatPatと特許庁の公式資料を利用して、適切な指定表示と商標区分を確認してください。
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